11月28日ワークショップの詳細です

すげーたくさんある今年の<フェスタ>の企画。これから1コずつ詳しく紹介していきます。色んな人が色んな思いでやっています。みなさまも一緒にぜひ。

日時:2009年11月28日(土) 場所:「四谷ひろば」内
主催: 反戦と抵抗の祭<フェスタ>09実行委員会

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★13時〜15時半@2階コミュニティールーム2 
「抵抗の発明」ワークショップ:<イラク戦争を地図から可視化する>

イラク戦争は今も進行しているにも関わらず、情報は隠蔽され、風化されようとしています。
ですが、大量無差別戦争は行われています。みんなで、地図から可視化しませんか。

反戦と抵抗の祭09今年のフェスタのテーマは「抵抗の発明」。様々な反戦に関する表現方法がありますが、
このフェスタではどのような方法があるか、具体的に模索を試みます。ワークショップ、討論会、上映会、シンポジウム、意見の交流、啓発、そしてデモを行い、反戦の抵抗の表現をする予定です。その中のワークショップは、イラク地図から実際のイラク戦争とは何だったのかということを、参加者みんなで作り上げていき、可視化する、そして具体的な言葉や声に落としていきます。

このワークショップの特徴は、みんなで戦争を調べ、イラクの地図に実際の報道からわかる市民の死傷者や、デモ、アメリカ兵の人数、兵器の種類を付箋やマジックで書き込み、曖昧で隠蔽されているイラク戦争を一目で参加者がわかることにあります。さらに、単なる受け取った情報だけでなく、デモで使用する言葉やMC、声の表現を参加者が、多様な表現をしていくところまで落としていきます。

地図から見えることは数多くあります。今回、3種類の大きな地図を用意しました。バグダッドと、イラク全体、それと世界地図です。そこに付箋やマジックで実際に書き込んでいきます。2007年民間人の死傷者が8万人を超え、モスクが攻撃され、フランスやイギリス、日本でデモが行われました。劣化ウラン弾も投下され、ジャーナリズムも狙撃され、人質も数多く捕らえられました。自爆テロも数多く発生しています。また世界でどの国がこの侵略戦争に加担したか、地図上で把握することは、文字を追うだけでなく、視覚的に把握できる試みとなるはずです。さらに個人の一人一人の内なる言葉や声で、表現する方法も試みていきます。

ともに表現していきましょう。


★15時半〜18時@2階コミュニティールーム2

かんたんプラカードで「言葉の群れ」をつくろう! ワークショップ

このワークショップを企画するそもそもの動機は、

「私たちは/デモ中に/言葉を使って/もっと豊かに表現することができるはず」

というものです。
そのうえで、3点ほどポイントを考えてみました。

◎「言葉の群れ」、を意識してみましょう
ただ、「一つのデモ空間で路上の人に見せる」以上は、観る側からは「言葉の群れ」として受容されるだろうことは間違いありません。そのことを意識しながら、作る側がプラカードを作ってみると、とても面白いと思うのです。
制作時には個人的メッセージを綴りがちであるプラカードなのですが、実際デモという行動に用いられる際には全体像を構成する一部分(すなわち社会的表現)となるはずです。個と集団という二次元で発することばの選択を楽しんでみましょう。

◎ブラッシュ・アップを楽しみましょう
今回のワークショップでは、書き直しできる素材(メディア)、具体的には100円ショップで買えるミニ黒板やミニ白板を用意します。
また、「書き直し」が可能であるということにも重点を置き、他者のメッセージを聞くことで自身のことばをブラッシュ・アップさせる過程を楽しんでみましょう。

◎言葉について、柔軟に考えてみましょう
プラカードの言葉は、権力者に向けた言葉である必要はありません。
たとえな、以下のような言葉も面白いと思います。
ニック・ロウという人の歌です(下の映像右がニック・ロウ、左はエルヴィス・コステロ

(WHAT'S SO FUNNY 'BOUT) PEACE, LOVE & UNDERSTANDING

Written by NICK LOWE

As I walk through this wicked world
僕はこの荒れはてた世界を歩き続けながら
Searchin' for light in the darkness of insanity
狂気の沙汰の中でも希望の光を探している
I ask myself, is all hope blasted?
すべての希望は枯れてしまったのか、と自問しながら
Is there only pain, hatred and misery?
この世界には苦痛と憎悪、そして貧困しか残っていないのかと・・・

And each time I feel like this inside
こんな憂鬱な気分になるといつも
Just one thing I want to know
知りたくなる事が一つだけあるんだ
What's so funny 'bout peace, love and understanding?
平和、愛、そして理解しあう事のどこがおかしいんだい?
Oh! What's so funny 'bout peace, love and understanding?
なぁ、平和、愛、そして理解しあう事ってそんなダサイのかい?


★デモMCをやってみよう(できたら2人1組で)ワークショップ
「MC」ワークショップを企画する動機も

「私たちは/デモ中に/言葉を使って/もっと豊かに表現することができるはず」

というものです。
しかし、「路上で」「歩きながら」「不特定多数に向かって」声を発するという経験は、学校の授業でも社会でも体験しません。経験値が低いため、準備なしに(ぶっつけ本番で)行うのは容易ではありません。

言葉をちゃんと準備していないデモが少なくありません。過度に単純化された言葉で、そのくせ難しい言葉だったり、内輪でしか意味が了解されない言葉だったり。あるいはハイテンションに頼ったり。語尾を長く延ばす。とにかく命令調、などなど。
私たちの「声と言葉」の可能性はもっといろいろあると思うのです。

言葉の面。

路上での「語り手」と「聴き手」の関係では、語り手は短い時間(20秒?)で表現を成立させないといけない。だからどうしても短い言葉になる。そういう制約下でも、いろいろな可能性があると思うし、共感を形成したり問題提起したりできると思うのです。

リズム、イントネーション、声の質。

「声」の文化は、実は多彩にあり、リズムや声質など、いろいろな手法が試されています。音楽でもラップを始め多彩にあり、演劇でもさまざまな手法があり、他にも落語・漫才・香具師浪曲・詩吟・ピン芸人ポエトリーリーディング競艇予想屋・アキバの路上販売・駅弁売り・アメ横の売り子(以下略)…
あるいは、非・マッチョ的なMCの可能性。

2人1組でMCをやってみたら、ソロMCが陥りがちな傾向(一本調子になる・命令調になる…)とは異なる「声の文化」が生まれるかも。2人の「声」の絡み方は例えば

・二人で声を揃えて一つのテキストを読む(ユニゾン)。
・二人で交互にしゃべる。
 例;Aさん「私たちは夢見る、世界中の武器が消え去ることを」Bさん「私たちは夢見る、世界中の軍隊が消え去ることを」
・二人で交互に、少し声を重ねながらしゃべる。
・片方が同じ言葉を繰り返し、片方がさまざまなバリエーションを読み上げる。
 例;Aさん「私たちは夢見る」Bさん「世界中の武器が消え去ることを」Aさん「私たちは夢見る」Bさん「世界中の軍隊が解散することを」Aさん「私たちは夢見る」…
・片方が主にしゃべり、片方が合いの手を入れる。
例;Aさん「私たちは夢見る、世界中の武器が消え去ることを」Bさん「沖縄、三沢、座間・横須賀!」
・片方が長いテクストを読み上げ、片方がアドリブで短い言葉を発する。
 例;Aさんは「フェスタ」呼びかけ文を読み上げる。Bさん「軍隊なんていらない!」
・二人で会話風に。あるいは漫才風に。

このように、2人の「声」の関係性は多様にありえます。いろいろ試してみましょう。
上の例では「私は夢見る」というフレーズを取り入れてみました。このフレーズは、ルーサー・キング牧師の「ワシントン大行進での演説」などで使われているフレーズです。

こういうフレーズを媒介に、言語化されていない私たちの「欲望」「希望」を言葉にできるといいですね。


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★15時半〜17時@2階コミュニティールームA
おはやしデモコールワークショップ

聞いて驚け!見て笑え!
唱えて楽しい おはやしデモコール

作製のための五か条
一、とにかく簡潔にすべし!
二、「ミメーシス」効果をねらうべし!
三、リズムと節に心血を注ぐべし!
四、まぬけコールの馬鹿となれ!
五、誠実な叫びが心を打つ
(詳しくは当日を待て!)

★15時半〜17時@2階コミュニティールームA
サウンドデモのためのDJ&サンプリングワークショップ」

参考:去年のサウンドデモ後、DJが回したアフターパーティーについて
http://www.magazine9.jp/karin/081203/ 
>解散地点の宮下公園にサウンドシステムを持ち込み、DJが流す音楽で私たちは踊りまくるアフターパーティーに突入した。ものすごい寒空の下なのに、みんな汗だくだ。麻生邸に行こうとして逮捕されたりしたけど、今回のデモは1人の逮捕者を出すこともなく終えることができた。警察は何度も警告を出してきて、その中にはなぜか「凶器準備集合罪」とかいうワケわかんないものまであったらしいけど、とにかく私たちは最高のデモを終えた。それがみんな嬉しくて嬉しくて、次々と人が胴揚げされていく。私も胴揚げされた。生まれて初めての胴揚げだ。パーティーの最後、良心的兵役拒否をしている韓国の若者(日本の大学に通っている)が、言った。「国境なんて関係ない! 馬鹿馬鹿しいナショナリズムを超えて連帯しよう!」なんて美しいまとめ。「連帯」。ああ、この言葉に「照れ」がない世代で良かった。